本当のニードがわからないにせよ、訴えに対して何らかの反応を示すことそのものが、赤ん坊のニードに対応しているといえるのです。
つまり、ピント外れであっても、泣いて訴えれば対応してくれるということが、世界に対する信頼感をつくり出しているのです。
Nさんへのマンツーマンでの対応、積極的なスキンシップ......寮母さんたちのやったことは「基本的信頼感」をつくり出すことだったのです。
特に、「添い寝」は有効だったらしいという。
そういえぼ、岡山県倉敷市の柴田病院の痴呆性老人は、「風船の間」と呼ばれる40畳の広い和室で集団生活をし、団子になって寝ているという。
ベッドより落ちつくのだそうだ。
「よく1週間もマンツーマンでやりましたねえ。それが、一番基本的な人間関係を回復したんでしょうね」と私。